住宅費の情報

多くの人にとって、住宅費は家計や生涯収入の中で占める割合が大きいものです。

 

 

そこで、まず考えて頂きたいのは、自分が平均寿命まで生きるとしたら、一生の内にあと何回住み替えるのか、という事です。

 

 

民間賃貸・持ち家・社宅、戸建かマンションか、親と同居するのか…、人それぞれ違います。

ですが、「最終的に老人ホームへ入居するかもしれない可能性」は全ての人に当てはまりますので、その事も含めて考える必要があります。

 

 

 

現在から一生の間にかかる住宅費用の総額は、次のような計算になります。

 

 

「 年間の住宅ローン返済額または家賃 ✖️ 住み替えまでの年数 」 ➕ 「 次の住み替え時における『 住宅取得費用 』または『年間の家賃 ✖️居住年数 』」・・・( さらに住み替えたり・リフォームをする場合は、その分の金額を加える ) ・・・➕ 「 老人ホーム等施設入居費用 」

 

 

⬇︎さらに⬇︎

※ 持ち家の場合、固定資産・都市計画税の他、戸建は「 家の維持・修繕費用 」・マンションは「 修繕積立金や管理費 」が必要です。

※ 民間賃貸の場合、敷金・礼金・引越費用・2年毎の更新料等が必要です。

 

 

 

つまり、住み替えの回数が多く・購入物件や家賃の価格が高いほど、住宅費用の総額は膨らみます。

 

 

 

ですので、以下のポイントを参考になさってください。

 

 

★ 住宅ローンの借入条件には融資年齢と完済時年齢の制限があること。「返済期間35年」で組むケースが多いので、40才までに考えた方が良い。( 金融機関の選択肢が多いため。)

 

★ 住宅を購入する際、ローンを組むか組まないかで、取得費用が倍ほど違ってくること。( ローンの場合、手数料・保証料・保険料等がかかるため )

 

★ 現在の超低金利時代であっても、長期間の住宅ローン返済によって支払う利息の総額は、数百万単位〜になる。(返済年数・借入金額によっては百万以下で済む場合もありますが。)

  

★ 現在住んでいる住居に、あと何年住む予定か ( 住みたいのか・住めるのか )?

 

★ 民間賃貸の場合、借主が高齢者だと貸主が貸したがらないケースもあり、借りること自体が難しい傾向にあること。

 

★ 高齢になった時に、バリアフリーのリフォームをしたり、身体の具合によって施設へ入居せざるを得ない場合があるので、それらも住宅費の一つとして考えておく必要があること。

 

 

 

【    まとめ     】

 

 

マイナス金利の影響で、ますます住宅ローンの金利が下がっていますが、どれだけ低金利でもローンを組むと利息はそれなりの金額になります。

ですので、次の住み替え時に購入を考えておられる方は、なるべくローンに頼らずに済むように、今からしっかりと住宅資金を準備しておきましょう。

 

また、次の消費税増税があるかもしれませんが、上記の通り、住み替えの回数が少ない方が人生全体での住宅費用を抑えられますので、焦って購入を考える必要はないと思います。

 

ご自身にとって適切なタイミングで、本当に「 住みたい 」と思う住宅を吟味して選ぶ方が、ライフクオリティの面から見ても良いのではないでしょうか。

 

将来については、予期出来ないことが起こる可能性もあり、必ずしも計画通りになるとは限りませんが、あらかじめ平均寿命までの計画は立てておいた上で、状況に合わせて修正していく方が良いと思います。

 

住宅資金計画は、人生全体を見渡す視点で作るようにしましょう。

 

 

 

 

 

⬇︎  現在、住宅ローンを利用しておられる方へ  ⬇︎

 

 

★ 現在の低金利環境においては、住宅ローンの借り換えをすることで、利息を大きく減らすことができる可能性があります。借り換えの効果が期待できる目安は、一般的に「 新規融資との金利差が1%以上・残存期間10年以上・残高500万円以上 」です。

 

★ 現在、預貯金の利子はあまり期待できませんので、まとまった金額の預貯金を住宅ローンの繰り上げ返済にまわすことで、利息・借入残高・残存期間を減らすことができます。

 

※ 借り換えの場合、税金・手数料・保証料などの諸費用がかかります。

※ 繰り上げ返済の場合、緊急生活資金(1ヶ月分の生活費✖️半年分)は確保した上で、繰り上げ返済にまわす金額を決めましょう。

※ どちらの場合も、金融機関のHPで調べてみたり、各金融機関に行ってシミュレーションしてもらうと良いでしょう。 

 

 

⬇︎  持ち家への住み替えを考えている方へ  ⬇︎

 

 

★ 物件選びのポイント

各条件に優先順位をつけて探しましょう。

《 間取り・向き・通風採光・景観・駅からの距離・治安・学区・通学の便利さ・買い物の便利さ・交通の便利さ・価格・資産価値・家の維持メンテナンス費用・築年数・耐震性・コミュニティの雰囲気・管理組合の形態・施工会社 など 》

 

また、各市区町村によって、市民サービスや子育て支援・ひとり親家庭支援・医療介護・各種の助成や減免制度の内容が異なります。支払う住民税の額は同じでも、隣同士の市区町村でこんなに違うの⁈ ということもあります。長い目で見ると、老後の生活にとって特に重要なポイントになりますので、ひとつの参考にしてみると良いと思います。

 

★ 住宅買い換え時の税金

購入物件(新居)より、売却物件(旧居)の方が高く売れて利益が出た場合、その利益が3,000万以下であれば、税金はかかりません。( 居住用財産譲渡の特別控除 ) 3,000万を超えた部分の利益については、所有期間が10年超であれば、軽減税率の特例が受けられます。

 

★ 住宅購入時における物件価格以外の諸経費

① 金額の目安 ➡︎ 新築住宅は、物件価格の3%〜7%程度。中古住宅は、物件価格の6%〜10%程度。

② 戸建・マンション共通の費用 ➡︎ 不動産取得税・登録免許税・印紙税・司法書士への手数料・固定資産 都市計画税・引越費用・家具家電購入費用・修繕積立基金(※マンションのみ)・仲介手数料(※中古住宅購入のみ)

③ 住宅ローン利用時の費用 ➡︎ ローン保証料・事務手数料・団体信用生命保険料・火災保険料

 

★ 消費税について

新築住宅の物件価格には消費税がかかります。中古住宅の物件価格にはかかりませんが、仲介手数料に消費税がかかります。 

 

★ 夫婦共有名義での住宅取得

メリット ➡︎ 夫婦それぞれが「 住宅ローン控除 」と「 居住用財産譲渡の特別控除・特例(上記参照) 」を受けられます。

デメリット ➡︎ 登記手続きの費用が単独名義より多くなります。万が一の離婚時にややこしくなります。夫婦どちらかが住宅ローンを組む場合、組まない人の持分も担保にしなければなりません。

 

★ 住宅ローンの種類

公的融資 ➡︎ 財形貯蓄の融資制度

民間融資 ➡︎ フラット35・フラット35S・フラット50・フラット○○ 以外の民間住宅ローン

 

★ 住宅ローン返済計画の立て方

固定金利・変動金利・元利均等返済・元金均等返済といった返済条件の中で、最も有利なものを選びましょう。金利は、金融機関によって異なります。自己資金は「物件価格+諸経費」の30%以上を用意するのが無難です。自己資金なしでも借りれる住宅ローンはありますが、後々大変になりますので、避けた方が良いでしょう。毎月の返済額は、月収の25%以下が目安です。「元金均等返済」の方が、トータルの利息を抑えられます。また、将来的に繰り上げ返済することも、計画の内に入れておいた方が良いです。

 

★ 住宅ローン控除(減税)

 一定の要件を満たした住宅を、返済期間10年以上の住宅ローンで購入またはリフォームした場合、所得税が減税される制度です。住宅の床面積や築年数や所得やローン残高など、様々な条件をクリアする必要があります。初年度に確定申告が必要。2年目以降は年末調整可能。

 

★ すまい給付金 

収入が一定以下の人を対象に、住宅取得した際に現金給付をおこなう制度です。住宅ローンを利用していなくても条件を満たせば給付を受けられます。収入額の目安 ➡︎ 消費税率8%時は510万円以下。消費税率10%時は775万円以下。(※ あくまでも目安のため、市区町村に確認してください)

 

     

 

⬇︎  賃貸住宅(社宅も含む)に住まれている方へ  ⬇︎

 

 

賃貸に住むことの魅力は、間取りや立地などの条件の選択肢が広く、いざという時に転居しやすいことです。

ただし、リタイア後も賃貸に住むことを希望する場合、賃貸ならではのリスクがあります。

 

① リタイアにより収入が減った時、家賃が家計を圧迫する可能性があります。

② 万が一何らかの事情で退去せざるを得なくなった場合、若い時と違って、次の賃貸物件を借りること自体が難しかったり、間取りや立地などの条件の選択肢が狭くなっている可能性が高いです。

③ 老人ホーム等施設に入居する場合、入居一時金等費用の支払いに充てる資金を、家という資産がないため、その分貯蓄しておく必要があります。

 

これらを把握した上で、人生設計を立てましょう。

上記のリスクを回避する方法は、「 リタイアまでに住宅資金を貯め、住宅ローンになるべく頼らないで、資産価値・換金性の高い持ち家を取得すること 」もしくは「 リタイア後から平均寿命(夫婦の場合は妻の)までの年数の家賃と老人ホーム等施設費用がまかなえるくらい貯蓄しておくこと 」です。

 

 

⬇︎  親と同居をしている方、または将来しようと考えている方へ  ⬇︎

 

 

★ 二世帯住宅には3種類の形があります。

① 分離型 ➡︎ 生活空間を完全に分離した形。2戸として区分登記すると、二世帯がそれぞれ課税・軽減措置・住宅ローン控除を受けます。

② 同居型 ➡︎ 二世帯が寝室以外の部分を共有する形。1戸として登記するため、一世帯分の課税・軽減措置・住宅ローン控除となります。

③ 共用型 ➡︎ 二世帯が独立して生活するが、内部で行き来できたり、生活空間の一部を共有する形。1戸として登記するため、一世帯分の課税・軽減措置・住宅ローン控除となります。

  

★ 二世帯住宅への建て替え・新築における税金面のメリット

① 不動産取得税 ➡︎ 床面積が所定の範囲であれば、税金を計算する際に使用する評価額から1,200万円の控除を受けられます。

② 固定資産税 ➡︎ 所定の範囲であれば、土地と建物それぞれの軽減措置を受けられます。

※ 分離型の区分登記により2戸と認められた場合、2戸分の税金優遇となります。

 

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3種類の中で、分離型の区分登記が一番節税効果が高く、将来的に1戸を賃貸に出すこともできるため、最も有利な形と言えます。

ただ、内部を行き来できる方が何かあった時に安心だからと、共用型や同居型を選ぶ方も多いです。

逆に、内部を行き来できることで、お互いのストレスになることもあります。

一概に経済的メリットだけで選ぶのではなく、家族の人間関係を考えて、家族全員が一番平和に納得できる形を選ぶ方が良いと思います。

 

 

⬇︎  老人ホーム等施設入居費用の目安  ⬇︎

 

【 施設の種類 】                     【 初期費用 】          【 月額費用 】

★ シニア向け分譲マンション     数千万 〜 数億            10万 〜 30万    ※ 重度の介護状態になると、住めなくなる

★ 介護付有料老人ホーム             0 〜 数千万             12万 〜 31万

★ 住宅型有料老人ホーム             0 〜 数千万             12万 〜 30万     ※ 重度の介護状態になると、住めなくなる

★ サービス付き高齢者向け住宅     0 〜 数百万             10万 〜 30万     ※ 重度の介護状態になると、住めなくなる

★ グループホーム                      0 〜 数百万             15万 〜 30万     ※ 認知症の高齢者を主に受け入れている

★ ケアハウス(介護型)              数十万 〜 数百万         16万 〜 20万

★ 特別養護老人ホーム                    なし                   5万  〜 13万     ※ 待機者が多く、入居難易度大

★ 介護老人保険施設                       なし                   9万 〜 15万      ※ 長期・終身利用はできない